劇団アロッタファジャイナ インタビュー(3)

劇団アロッタファジャイナによる舞台『わたしは真悟』(原作=楳図かずお)の公演が、2004年10月26日(火)から始まります。開演にさきがけ、Umezz.comが、杉並区内某所で稽古中の劇団アロッタファジャイナを取材いたしました!!
根岸絵美さん
谷口大介さん
Umezz.com:次に、さとる役の根岸絵美さんと谷口大介さんに、お話を伺います。
根岸:根岸絵美です。さとる役をやらせていただきます。
谷口:同じくさとる役の谷口大介と申します。
Umezz.com:さとる役を演じることになって、いかがですか?
根岸:まず、小さい子どもっていうのが難しいなぁ、と。男の子と女の子っていう設定じゃないですか。台本の中で、さとるの気持ちがわからなかったりして、彼(谷口大介さん)に「これってさぁ」とか訊くことがあったりしたんですよ。私は女なので、まりんの気持ちは、たぶん、わかったりする部分があるんですけど、台本に書かれていない部分のさとるについては、まだ、理解しきれていないところがあるので。そこらへんもきちんと整理してから舞台に立ちたいな、と思ってるんですけど。
谷口:そうですね。自分も12歳を経験していないわけではないんですけど、台本をもらって、読んでいて、今は、まだ自分の中で整理できないところがあって、どうしても「戻ろう戻ろう」っていう意識が強すぎて、どうしても「演じること」よりも、「子どもらしくしよう」という演技になってしまっているので、そこをもっと違った個性にして、もっと重たい今の自分で、演技ができるようになれたらなと、今、頑張ってます。
Umezz.com:さとるとまりんは小学6年ですが、谷口さんは、小学6年の頃、好きな子がいて、話しかけてみたりとか、そういうことはありましたか?
谷口:いや、どっちかっていうと、仲良くなってから好きになるタイプだったので(笑)。「好きです」とかじゃなくて(笑)。
Umezz.com:根岸さんは、小学6年の頃に、「つきあう」とかそういうのはありました?
根岸:12歳の頃は、つきあってないですね(笑)。
Umezz.com:周りにカップルはいました?
根岸:あ、ありました。小学6年生くらいのときだと、スゴイ少ないじゃないですか。だから、学年中の噂になったりして。「何組の何々と何々がつきあってるってよ~!」って、そんな感じだったので、さとるとまりんも、そうとう注目されたんじゃないでしょうか(笑)。
Umezz.com:私の小学校には、カップルとかそんなの無かったけどなぁ(笑)。
根岸:ホントですか(笑)。たま~にいました。1学年で2~3カップル。
Umezz.com:えーっ!?2~3カップル!?多すぎませんかそれ?
根岸:そうですか?バレンタインとか、けっこうすごかったですよ。友達同士で、「呼び出してきて!」「わかった!」とか(笑)。
Umezz.com:早熟だったんですね!
根岸:早熟だったんですかね(笑)。わたしは、悲しいかな、無かったんですけどね(笑)。
Umezz.com:男の子グループと女の子グループが敵対するのが、小学生じゃないですかっ!!
根岸:いえ。平和でしたね(笑)。
Umezz.com:ところで、楳図かずおの漫画を読んでみて、いかがでしたか?
根岸:読んでみて…「びっくりするくらい重い」っていう話をして。今、巷にある漫画とかをみるとほんとうに「薄っぺらい」。そう思うくらい、重い感じがしましたね。
Umezz.com:谷口さんは、『わたしは真悟』を読んでみて、いかがでしたか?
谷口:子どもって、興味持ったものに没頭するじゃないですか。大人は、フタ開けるにしても、すぐ開けちゃうけど、子どもは、スゴイまじまじ見てから開ける、みたいな。そういう感じが、すごく伝わってきましたね。
Umezz.com:ところで、谷口さんは、さとる役に合わせて、髪をお切りになったんですか?
谷口:いや、まだです。
Umezz.com:あ、そうですか。そのわりには、髪型とか、キリッとした眉毛とか、目元とかが、非常~にさとるっぽいな、と思ったんですが(笑)。お顔を拝見して、「あ、さとるが大人になったら、こんな感じだろうな」ぐらいまで思いましたよ!……ですよねぇ?松枝さん。
松枝:そうですね。ふだんいっしょにいてもね、子どもなんですよ、こいつ(笑)。
谷口:コラーッ(笑)!!
Umezz.com:さとるにそっくりですよ!
谷口:じゃ、このままで行こうっと(笑)。
Umezz.com:そのままで十分ですよ。根岸さんは、さとるの髪型になさるんですか?
根岸:似せようと思っても、そもそも女ですし、やりすぎは痛々しいものがあるので(笑)。でも、ショートくらいには、しようと思ってます。さすがにこれ(現在の髪型)だと、見た目からして違うので。
Umezz.com:舞台では、カツラをかぶったりはしないんですか?
根岸:違うところの舞台で、カツラかぶったことあるんですけど、「長めカツラ」だといいんですけど、自分の髪より短いカツラだと、暑いんですよね、やっぱり。できるだけ、気にしちゃう要素が無い、素でいられる感じにしたいので…。どうしようかな、髪型(笑)。
谷口:オレくらいに切っちゃう(笑)?
根岸:切っちゃおうかな(笑)。
松枝:やっぱり、ウソはウソ。男の子っぽくしたら、ヒくじゃないですか(笑)。年齢もそうだし。いきなり、ランドセルしょって「ワ~~~イ!!」とかやっても、バカくさいので(笑)。それは、絶対しません(笑)。
Umezz.com:なるほど(笑)。それでは、原作『わたしは真悟』ファンに一言お願いします。
根岸:漫画そのものを、そっくりそのままお届けすることは、不可能なんですけど、まして、私は女なので、とてもそのまま表現することはできないんですけど、「まぁ、合格ラインかな」っていうのではなくて、私たちなりの『わたしは真悟』っていうのを、お届けしていくっていうのを。もしかしたら、漫画を読んでも気付かなかったところにも、気付くかもしれないですし。漫画ではなく、生身の人間がやるので、そういうライブ的な部分で、新しいところをお客さんに観ていただけたら、万々歳だな、と思います。
Umezz.com:どうもありがとうございました。

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