2004年10月3日9:00~10:00、及び20:00~21:00、NHK教育で、楳図かずおがゲスト出演した新日曜美術館「河童になりたかった男~日本画家・小川芋銭」が放送され、河童を好んで描いた画家・小川芋銭の世界が紹介されました。茨城県の牛久沼に臨む小川芋銭記念館「雲魚亭」(生前の芋銭のアトリエ)で、楳図かずおは、河童風にアレンジしたまことちゃんのお面を取り出し、「ぼく、やっぱり河童といいましたら、こどもの元気を象徴してる、そういうものだと思うもんで。」と解説しました。また、小川芋銭が新聞の風刺画の中に河童を取り入れていったことに関し、楳図かずおは、河童を使うことで風刺がきつくなり過ぎるのを防ぐ結果となっていることを指摘しました。さらに、楳図かずおは、小川芋銭がカボチャ、スイカ、ニンジンなどを擬人化して描いた作品「畑のお化け」(『まことちゃん』の「真夜中の大集会」の巻を彷彿させる)を見て、「かわいいですよね!」と感想を述べました。そして、闘病中に水辺で見た黒い竜巻などの幻覚をもとに描かれた、芋銭の晩年の作品「水魅戯」に関して、楳図かずおは、「水辺で想像してるときに、芋銭が、ホントに自分の想像の中に入ってしまって、絵に描いてるキャラクターになってしまったんだなあと思います。で、画面の中で、地面に居るでなく、水の中に居るでなく、 無重力状態になってるっていうこと自体、もう、『自由の世界に解き放たれて、遊んでいる』って、そういう境地に、一瞬なってしまったんだな、と思います。」と語りました。最後に、「想像する自由とか楽しさを、改めて教えてもらったような気がしました。」「芋銭さんと、河童さんに教えてもらったような感じですね。」と締めくくる司会者に対し、楳図かずおは、「ぼくたち(ゲスト)は!?」とおちゃめに抗議して見せ、そのかわいらしさでテレビの前の楳図ファンを悶絶させました。
「新日曜美術館」が放送されました
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