一番忙しかったときは、どれくらいのペースで漫画を描いていたんですか?
週刊3本と月刊3本やってましたね。2日に1本仕上げていくという感じで。アイデア出すときは死に者狂いで。そいで、やっぱり描き上げるのにどうしても物理的に時間かかるから、アイデア出してアシスタントに回すってやってかないと。アシスタントは7人いましたけどね。得意分野に分けて渡して。もう、ほんとに軽業やってるみたいな感じで。そんな中で「明日の朝までに、『猫目小僧』の4色を入れてください」っていうのがあって、それで、ぼく、ダメになっちゃった。次の朝、(顔が)まっきいろになっちゃって。これじゃ死んじゃうっていうことで、1週間ずつにしようとういうことになって。
押し切られちゃうんですね。
おしきられちゃうんですよ。「いやだ」と言っても、むこうはさせようと思って来てるから、聞かないんですよ。タレントだったら、「何時から何時までここに出演してるから、出られない」とか、誰でもわかるけど、「1日に何ページしかかけません」と言ったって、「そのところを何とか」とか言って。編集者なんかもう、全然わかって来てるわけじゃないですからね。
わかっててもとりあえず言ってみるとか?
メチャクチャですからね。『半魚人』と『まだらの少女』かなんかを、アシスタントなしで、1人で描いてるとき、「正月だから、1週繰り上げて描いてください」って言われて。そうしたら、単純に言っても4本分描かなきゃいけないってことで。で、まぁ、忙しくても、編集者が原稿とりに来てくれないんですよ。「来てくれないか」って。それで、全部描き終わって、行ったときに、「ずいぶん、なんか、やつれましたね」って言われて。腹立ちますよ(笑)。
たくさんの漫画を描かれてますが、創造したキャラクターの中で、一番好きなのは何ですか?
そうですね。『ロマンスの薬あげます』のチュー子。あれなんか、良いんじゃないかと。あまり、有名ではないんですけど。
アシスタントにやらせてた範囲は?
背景ですね。人物はみんな描いてましたし。まぁ、模様とか、そういうのは違うけど。あと、おばけもみんな描いてましたし。おばけはアシスタントは描けないんです。あれが一番難しいんですよね。
描き文字は?
下描きを入れたのを、アシスタントが。背景も、アシスタントの技量によって、新しく入ったばっかりは簡単に処理できるように下描き入れて…。
「アシスタントの得意分野にわけて」っていうのは、自然物とか、メカとか、っていう意味ですか?
あの、なんか、点々ばっかり上手な人とか…いるんですよ、はい。