◆インタビュー◆

嬉しかったこと、悲しかったこと



今まで生きてきて一番嬉しかったことは何ですか?
なんだろう?まぁ、最初に出版されたときも、うれしかったですよね。それで、そのあと、ずっと描いてると、だんだん、そういう感激がなくなってしまって。そいで、大きくとり上げられたり、映像化するようになっても、これぐらい描いたら、これぐらいになるのあたりまえだとか、そういうふうに思うようになってしまって(笑)。やっぱり、うれしいっていうのはね、分相応に、「棚からぼた餅ぃーっ!!」っていう、そういう状態が一番嬉しいと思うんですけど。なかなかそういうのが無くて。「これぐらいやったから、これぐらい当たり前だろう」の感じがほとんどなので。あまり嬉しいって思わないんですよね。あ、でも、みんなの歌で、NHKの大ホールに出させていただいたときはうれしかったですね。なかなかあんなとこ出させてもらえないし、おまけにセリで出させてもらえて。「紅白のトリの人が出るんだ」とか言って頂いて。セリで出させていただきました。「むかしトイレがこわかった!」を歌ったんですけど。「みんなのうた」の40周年で。ぼく、20周年にも出させてもらって。やっぱり大きな舞台だったんですけど、それがどの大きな舞台だったか、ちゃんと覚えていないんですけどね。そんときは、「赤鬼と青鬼のタンゴ」歌いました。そしたら、ほら、あの歌を歌ってる元ロッカーですけど、40周年のとき、ぼくの次がその人だったので、思わず「20年前にも出させてもらいました」って言おうと思ったけど、持ち時間が3分くらいしかなかったので、もう早口でいろいろしゃべるだけしゃべって終わりになっちゃいましたですけど(笑)。
では、反対に、今まで生きてきて一番悲しかったことは何ですか?
やっぱり、母親が死んじゃったことが、一番悲しいですね、はい。ぼく、あんまり「悲しいーっ!!」って感じでドーンと感じてはいないんですけど。自分じゃ感じてるつもりじゃないんですけど、道歩いていたら、「あれ?」って言われて。露骨に出てるらしくて。
「道を歩いているとき、悲しそうだった」と言われたんですか?
悲しそうだっていうんじゃないんだけど、あの、全然違う感じになってるっていうようなことを言われましたですね。
それはいつの話ですか?
ダイアナさんが亡くなった2日前。数字では覚えてないんですけど(笑)。ダイアナさんの2日前で覚えてるんですけど。だから、ほら、「ダイアナさんが亡くなるくらいだから、まぁいいか」とかいって、納得してるんですけど(笑)。だって、ダイアナさんみたいな方が亡くなるくらいだったら、ぼくの母親なんかダイアナさんよりずっと年なんだからしかたないかな、とかっていうような、そんな考え方ですよね。
ダイアナさんは、若かったし、事故でしたからね。
そうですね。誰があんなことしたんでしょうね。
CD「NHKみんなのうた―小さな手紙―」。楳図かずおが作詞作曲した「むかしトイレがこわかった!」が収録されています。
楳図かずおのノート。
「むかしトイレがこわかった!」のふりつけが、イラスト付きで詳細に描き込まれています。
ついでに、こちらは楳図プロダクションのトイレ。やっぱり赤白しましまです。「もうちょっと濃い赤だと、もっといいんですけどもね(笑)。」(楳図かずお・談)
 
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